MASTER →  ADMIN / NEW ENTRY / COMMENT
名古屋を拠点とする設計事務所です。
週末から昨日にかけて、名古屋では初雪が降りました。
本格的な冬が到来、風がとても冷たいです。


ここ1年程、より大きい視点から建築や自身の活動を捉える必要を感じ、今年は伊東建築塾その他、機会は限られますがいくつかのレクチャに参加しています。

12/9(日)は愛知県立芸術大学の芸術講座、北川フラム氏による連続講座「自然・社会・人間・美術」の第三回に参加しました。

http://www.aichi-fam-u.ac.jp/ja/info-art/item/442-2012-10-25-05-48-16.html


前回はクリストとジャンヌクロードによる「梱包されたライヒスターク(帝国議会議事堂)』のメイキングビデオ、今回は『天空散華・妻有に乱舞するチューリップ・中川幸夫『花狂』』のメイキングビデオをレクチャ内で視聴しました。

華々しい作品を支えるひたむきな作家の姿に感銘を受け、また大きな情熱を注ぎ込んだ作品の儚さが人生そのものに思え、胸に刺さる映像でした。




愛知工業大学にて担当させていただいている2年生後期設計の授業、後半の課題は『地方都市郊外の公園内に建つ、宿泊機能を持つ展示空間の設計』アーティストインレジデンスを想定した展示空間の計画です。

名古屋はあいちトリエンナーレの開催地であり、豊田市美術館からも近く、地方都市としては現代美術に親しむ機会を多く得られる街ではないかと思います。

美術館での会期中、作家自身のレクチャが開催されることも多々あります。またトリエンナーレスクールなど、作品自体のみならず現代美術について学べる機会も少なくありません。学生のみなさんの積極的な参加を期待したいと思います。












暑い日が続きますね。皆様は如何おすごしでしょうか。

私のオフタイムはこの暑さもあり圧倒的にインドア派。お酒片手に読書もしくはDVD鑑賞、が就寝前の日課となっております。


そんな中、およそ20年ぶりにゴダールの映画『軽蔑』をDVDで観ました。




約20年前、大学に入学したばかりの頃、フランス文化好きの友人に連れられ渋谷のユーロスペースでみた『軽蔑』

設計課題を提出した日(=徹夜明け)のため、うたた寝をするもストーリーを追うに全く支障のないゴダール映画(!)の空気感と共に、強烈に印象に残ったのが写真の建築。マラパルテ邸です。


10年後に、その時一緒に映画を観た女友達とカプリ島を訪ね、撮った一枚。『かっこいい』というのは一筋縄ではいかないな、と今なお思い知らされるシンプルだが強い個性と魅力を持つ建築。初心にかえります。







芹沢銈介美術館/白井晟一


建築と展示作品、それぞれの個性が共鳴したインパクトある展示空間をもつ美術館。

http://www.seribi.jp/

芹沢氏の作風からいって、その展示空間は古民家的なデザイン(それこそ芹沢銈介の家、のような)とするのが比較的一般的な感性と思います。


芹沢銈介の家(週末のみ公開)



白井氏のつくりだす個性的な空間により
他の美術館における企画展ではなく、もちろんインターネットでもなく『ここでみる価値』が生み出されていると強く感じました。



















あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。


東京芸大黒川先生の展覧会が芸大陳列館にて開催されています。
共に黒川研究室出身である家人と足を運びました。


画像は芸大美術館HPより引用


『スケルトンドミノ』と呼ばれる木造住宅システムの展示です。
杉材でつくられた木造住宅の1/10模型をはじめ、『スケルトンドミノ』につながるこれまでの先生の取組が理解できる展示となっています。


建築は他の美術作品と違い、クライアントがいて、法律があり、予算があって、時代背景があります。その中で50年近くに及び一貫したテーマで創り続けることは簡単なことではありません。


大学院を卒業して14年、デザインリーグ(黒川先生の個人事務所)を退職して8年、久々に先生の作品を前にし、自分が学んできたものの意義を振り返る機会となりました。


ご無沙汰してしまっていた黒川先生にも会場にてお会いすることができました。


最近は所用で東京に出かけても
用件のみでとんぼ返りすることも多くなってしまっています。

何かを見たり、語り合ったりするなかで
自分を中長期的に振り返る時間を
日常生活に組み込む事が必要だと感じました。


森林資源活用をすすめる木構法
スケルトンドミノ[プロトタイプ]展

会期: 2011年1月9日(日)―1月22日(土)
会場: 東京藝術大学大学美術館陳列館

芸大美術館HP
http://www.geidai.ac.jp/museum/


今年も愛知産業大学にて非常勤講師として
建築設計のクラスを担当させていただいています。
松本先生、今年度もよろしくお願いします。
学生のみなさん、一緒に頑張って行きましょう!


授業の設計課題が小規模図書館+コミュニティセンターの複合施設。事前課題として、身近な公共施設を訪れて特徴や分析をまとめるレポート提出が学生さんに課せられています。

そのレポートで複数の方が良い事例として取り上げていたのが岡崎市のリブラ、私も実際に足を運んでみました。




都市的な内部空間をもつ、図書館を核とする複合施設です。

公共施設、特にコミュニティ施設のような用途であれば人が集い活気に満ちた場となるよう意図して計画されているはずです。しかし実際にはイメージ通りに使われないことも多々あるのではないでしょうか。公共施設を訪れると「設計者はこうじゃないって思っているだろうなぁ」という光景に出会うことも多くあります。

その点リブラは、日曜日1回訪れた限りの感想ではありますが、良好な使われ方をされている様に感じました。



家族連れの方も多く、活気があります。
みなさんがリラックスしながら各々のペースで「知」と対峙する様が、館内全体の雰囲気を良好に保っている様に思いました。
建物の良さもさることながら訪れる人の意識の高さを感じます。


あからさまに良くない建物を訪れても、目につく欠点にとらわれ思考を深めるのが難しい気がします。良い事例をみると、良いものに触れるという体験が蓄積できる上「こんな工夫をしてみてはどうだろうか」と自分なりに思考するきっかけを多くいただける様に思います。


ちなみに、私が最も好きな図書館空間は、ヴィムヴェンダースの映画「ベルリン天使の詩」の1シーンです。図書館という場の魅力を凝縮した描写に、何度観てもほれぼれしてしまいます。

ご興味がある方は是非一度ご覧ください!

台風が過ぎ秋が深まってきました。
東山動物園のサルも無事つかまったとのことで、天気のよい週末は一万歩コース(東山動物園を囲む、およそ名古屋とは思えない自然豊かな遊歩道)の散策を計画されている方も多いのではないでしょうか。

私事ですが来年1月に第三子の出産を予定しており、お腹の大きさが目立ってきました。外壁足場の支柱間は箇所によってはいよいよ通りづらくなってきましたが(苦笑)概ね普段と変わらず業務にあたっています。

(体調の悪い時期にフォロー下さった関係者の皆様、本当にありがとうございました)


建築家のナイトウさんにお声掛けいただき、先日D.I.G.の吉村さんの新作にお邪魔しました。SDレビューを受賞した意欲的な形態の作品ですが、伺うに4号建築だそうで・・・(申請や審査に時間やコストがかからない分、構造・構法に制約のある建築。一般的な木造住宅は概ねこのカテゴリに属する)「4号」「ローコスト」を言い分にしない姿勢は学ぶものが大きいです。

建物全体としてはコンパクトなボリュームながら、角を斜めに切るというシンプルな手法で多様な開放感を感じられるおもしろい空間でした。


驚いたのはD.I.G.の真基さんも妊婦さんでいらして、予定日が私とほぼ一緒だったことです。妊娠中の体調は個人差が著しいのでマイペースを保つことが重要とは思いますが、身軽に動きまわる様子に励まされました。

少子化が叫ばれる昨今ですが、私の身近には同世代妊婦さんが比較的多いです。

初めての妊娠で体の変化を感じながらマタニティライフを満喫している方から、普段は妊婦であることすら忘れている方までいろいろですが、いずれにしても皆様出産には若干高年齢・・・お互い体をケアしながら頑張りましょう!


今日午前中から東山動物園のニホンザルが逃げたまま見つかっていないとのことで、日中、広報車が注意を呼びかけていました。(弊所は東山動物園の裏手に隣接した地域にあります)人もサルも怪我などなく無事つかまって欲しいです。


先週は大きな台風が日本を通過し、名古屋も大雨と暴風に見舞われました。進行中の現場に関しては事前に養生の注意喚起を行い、台風が過ぎた後関係者で一通り点検致しました。森のとまり木ハウスに関しては、特に何も問題はなかったようでホッとしています。



こちらでご紹介した本の中で、住まい方とそのエピソードに関して最もインパクトのあった菊池成孔さんの本『東京大学のアルバート・アイラー』を読み始めました。

格調高い(とされる)クラシック音楽から現代の商業音楽までを自在に横断する文章は「知のもっともかっこいいあり方」の一つだなぁとほれぼれしながら読み進めています。

私自身、ピアノ(主にバッハからブラームスくらいまでの所謂クラシック)を子供の頃15年も習っていたにも関わらず、同じ音の問題でありながら現代の音楽との関連づけが出来ないことを不思議に感じていました。
今回色々とコネクターが加わって統合されていく感じがとても刺激的な体験の読書となっています。

いろいろな意味で横断的な内容であり、建築をつくる際にも顔を覗かせそうなキーワードもあって、つくるという行為にどう反映されていくかも楽しみです。共有できそうな事がまとまりましたらまたブログに書きたいと思います。


もう一つ読み始めたのが「’’芸術’’が終わった後の''アート''」(松井みどり氏:著)
時間がふんだんにある学生時代を東京で過ごした事、また親しい友人の嗜好もあってかつては日常的に現代美術に接していましたが、最近かなり疎遠になってまして・・・ちょっと勉強してみたいなと思いました。

この読書にはもう一つの目論みがあり、それは
「興味あるけどわからないものを自分の中に取り込むプロセス」を体験すること。
これは、ジャンルが違えど建築に関わり始めたばかりの学生さんの立場を体験できるのではないか、という思いつき(笑)です。

非常勤講師として学生さんと関わる中で、自分自身が建築を学び始めた頃のことを懐かしく思う機会は圧倒的に増えたものの、つきあって15年以上も経つジャンルで初学者の視線を完全に再現・認識するのは無理と感じ・・・ジャンルを変えてみるという手法で狙った学びを得る事はできるのか、また本を読むことがその適切な手法なのか等、見えてない点は多いですが少し進んでみたいと思います。

P.S.
『東京大学のアルバートアイラー』の美術版、といえるような本があったら是非教えて下さい!
自分が設計した建物を撮るときは大抵
広角レンズ(広範囲が視界に入るレンズ)を使います。

建築の部分を考える時であっても
全体を踏まえてデザインしているため

部分と全体の関係を無理に1ショットに納めようとすると
写真がついつい説明的になってしまいます。

その空間で体験できる『感じ』を伝える
建築写真家の写真に近づくのは
なかなか難しいなぁと日々感じています。



ちょうど1年程前でしょうか。
「ほぼ日 にわか写真部」の影響をうけて
50mmの単焦点レンズを手に入れました。

 望遠でも広角でもなく、ズームもありません。
 ファインダーを覗くと
 ちょうどトイレットペーパーの芯を覗いたような
 見え方をするレンズです。

これが非常に楽しく、重量が軽いこともあって
下手の横好きながら頻繁にカメラを手に取る様になりました。



雨が降っています。雨つぶは涙型じゃないんですね・・・



このレンズを使いながらふと感じたことの1つが
「これはクライアントの視線じゃないか?」
ということ。

これから家づくりにのぞまれるクライアントは
断片的なイメージを、まるで切り抜き写真のコラージュのように
お持ちです。


我々設計者は

その断片的なイメージをそのまま再現するわけでなく
その断片の魅力が持つ世界を探し

クライアントの要望の言葉面だけでなく
そのコアにあるご要望の骨格を探って

色々な要件(周辺環境との関係、法律、コスト等々・・・)を
一つの建築として統合することを目指します。


クライアントの皆様、
ご要望の具体性いかんによらず
思うことを設計者にぶつけてください。
それは活き活きした断片として
全体を構成する重要なヒントになります。



家づくりのスタートに役立ちそうな本がありましたのでアップします。



『家―家の話をしよう』(良品計画 2007)
 http://www.amazon.co.jp/家―家の話をしよう/dp/4887522029



〜すまい方の多様性が目の当たりにできる1冊〜

人がかくも多様であるように、家もまた多様であってよい
というのは建築家住宅を語る際によく言われることです。

話はわかるけど、では何から考えれば?
という方も多いのではないでしょうか。

雑誌をめくり建築事例を目にする事で、住宅として多様な建物が建てられている事はわかります。
ただ建築は、土地の形に始まり周辺環境や法規制等々、固有な条件が大きく影響して形が決まるもの。単に事例(それも多くの場合写真)を見るだけで生活の固有性・多様性まで掘り下げて考えるのは、プロでもない限りなかなか難しい気がします。

その点、この本は
人の生活って色々なんだなぁ、ということがまっすぐ伝わり、読み手自身の生活観を素直に振り返る下地をつくってくれる貴重な1冊だと思います。
(無印の商品を過度にアピールしていないところも良いです)

住宅展示場や設備機器のショールームから具体的なイメージを描き始めるより、まず「どういう暮らしがしたいか」という、より上位の概念をイメージした方がしっくり来る家ができるのではないでしょうか。

これから家をつくりたい方が
「一般的」という名の制約から解放され、自由に家を考える
きっかけをくれそうな本と感じました。
昨日は名古屋市内のとある住宅地を散策して参りました。

地域のつながりがあり、交通の利便性も高く
歴史をどことなく感じさせる住宅地、
日本にとどまらず、世界の都市に見られます。

そんな街中では
田園地帯や郊外では当たり前の風通しと日照が
最も贅沢なことかもしれません。

設計をお任せいただいた「森のとまり木ハウス」は
南北に長い敷地でかつ道路が南接していたため
土地自体への日照は確保されています。

しかし中には真上からの日照しか期待できない土地もあります。

接道の方角や周辺の建物高さだけでなく
湿度や気温といった広い意味での敷地条件によって
日射の大切さも異なってきます。

そしてそれはきっと
長くお住まいの方が一番良く知っておられること。

地域の住宅のお日さまとのつきあい方を知るべく
外観を見て歩きました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


散策を終え帰宅途中
「森のとまり木ハウス」のクライアント奥さまに偶然お会いし
お引渡後、初めてお邪魔しました。

とても寛いだ雰囲気と温かみが感じられる空間になっていて
嬉しく感じると同時に

暮らして初めて、建物が住宅になるのだなぁと
改めて実感しながらコーヒーをいただきました。
(ごちそうさまでした!)

不具合は特にないとのことでしたが
小さなことでも何かお気に留まることがあれば
1年点検時に向けてメモを残しておいていただけるよう
お伝えしました。

専門誌では
実際の暮らしぶりが伝わる写真を
まま見かけることがあります。
(古き名住宅の現在を伝える記事など)

しかし、建築家住宅における実際の暮らしが
一般の方に目に触れる形で表れる機会は少ないと思います。

お知り合いの方がいらっしゃれば
一度お邪魔してみると、雑誌を見るよりも
建築家住宅の良さの本質が見えてくるかもしれません。
 1  2  3  ≫
HOME
About us
建築を中心に、家具からまちづくりまで。心地よい生活環境をさまざまなスケールで考え実現することをテーマとしています。
2012.8.20 ホームページが移転しました!
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
最新CM
(02/28)
(02/24)
(01/28)
(01/27)
(11/12)